癒着胎盤で手術しました②~手術後編~

前回の続きです。

 

目次

とりあえず、もう大丈夫らしい・・・。

2回目の緊急手術を受けたというところまで書きましたが、次に目を覚ましたときは、また第一リカバリールームに戻っていました。

辺りを見回しても、私ともう一人の患者さんが並んで寝ているだけで、誰もいないんですよね。

見た感じ、夜。

電気も消灯できるところは消してあり、看護師さんも数人が私ともう一人の患者さんの周りにいるのみ。そして時折、飲み物や痛み止めを飲ませてくれたり、血圧をチェックしたりしていたようでした。時間を確認できなかったので実際のところわからないですが、たぶん21時半を過ぎていたのかなと思います。

うつらうつらしながら過ごしていると、主治医の先生が説明に来られ、「今回の手術、大変だったのよ~。もう大丈夫だけど。合計4か所、小さな穴を空けて内視鏡で傷口を塞いだのだけど、そこでまた、かなり出血したから、今日はこのまま病院に泊まってね。でも、もう大丈夫だからね!」と言われました。この時点では病名が何だったのかなどは聞かされず、先生もバタバタ、私もボンヤリしていたので、話はそんな感じで終わったように思います。ただ、もう大丈夫を連呼され、余計に「え?私、結構死にそうな状況だったのかな?」と感じました。

 

看護師さんが夫のイブちゃんに連絡し、22時半頃かな・・・イブちゃんと娘ちゃんがリカバリールームへ到着。看護師さんに助けてもらい(力が入らず、娘ちゃんを抱き上げて授乳の体制になることすらできなかったため)、娘ちゃんへの授乳と、終わったあとは電動搾乳機を使い、搾乳してもらいました。(娘ちゃんの夜食用に)

そしてイブちゃん達も一緒に、入院患者が過ごす病棟へ連れて行かれました。
そこは二人部屋で、出産で過ごした二人部屋よりも、1.5倍広い感じ。

病室の場所を確認したところで、もう遅いからと、イブちゃんは娘ちゃんを連れて帰宅(この時点で、0時近かったはず)。

なんだか果てしなく長い一日が終わったなぁと思いつつ、眠りにつきました。・・・が、数時間起きに看護師さんが何やらチェックしに来るから、その度に目が覚めて、熟睡したって感じにはなれなかったです。

 

2回目の手術が無事に終えられたのは、ラッキー?

翌朝、8時前に主治医の先生が傷口の様子を見に来てくれて、改めて何があったのかを説明してくれました。

それによると、

1. 通常と違って子宮がフカフカと柔らかすぎて、内視鏡で手術するにも子宮の奥にある内臓も傷つけてしまう可能性もあるので、バルーンを使った。でも結局、子宮の中で膨らんだバルーンが子宮の薄かった部分を傷つけ、そこから出血があり、止まらなくなった。

2. バルーンで潰そうと思っていた胎盤の残りは、結局潰せず、手術で取り除いた。

3. その胎盤の残りは、子宮だけでなく、その先にある筋肉にまでくっついていたようだ。←これを 嵌入胎盤というそうです。(でも自分で調べたところ、どうも先生の言っていた英単語では嵌入胎盤を指すけれど、聞いた症状だと穿通胎盤なんじゃないかと考えてます。。。)

4. 内視鏡手術により、おへその穴からと、他に3か所傷口がある。

5. なんかもう、とにかく大変な手術だった(どうも、3回に分けて手術が行われていた様子)けれど、内視鏡が得意な外科の先生に予定の手術を延期して無理に来てもらい、こちらを手伝ってもらったから、大丈夫!

6. ちなみに私(主治医の先生)も、子宮の内視鏡手術は専門だから得意なの。あなた(私のことです)は本当にラッキーね!

7. 子宮は出産の可能性を残すために、出来る限り傷をつけないようにしたから安心して!

という感じで、何度も私はラッキーだったから、最悪な状況(死ということ?)にならずに済んだというのをオブラートに包んで話してくれました。

たしかに私はラッキーだったのかもしれない、けれど・・・
そもそも本当にラッキーな人はこんな目に合わないと思うので、私は不幸中の幸い系なラッキー具合だったんだと思うんです。。。

*ところで、癒着胎盤の種類については、こんな違いがあるそうです↓

楔入胎盤(せつにゅうたいばん):絨毛が子宮筋層表面と癒着しているが、侵入はしていない。出血のコントロールができれば、子宮を温存できることもある。

嵌入胎盤(かんにゅうたいばん):絨毛が子宮筋層内に侵入しているが、貫通はしていない。子宮の温存は非常に難しい。

穿通胎盤(せんつうたいばん):絨毛が子宮筋層を貫通し、子宮漿膜面にまで及んでいる。子宮の温存は非常に難しい。子宮と隣接する膀胱にまで絨毛が侵入し、子宮筋層と膀胱の癒着が起こることもある。

Medical Note:癒着胎盤の種類と危険性ー事前に診断できるものもある。より抜粋</a>

その後、入院患者さん担当の医師達が集まってやってきて(うち、研修医3人)、既に主治医から聞いていた話を再度聞き、今後の治療方針として、出血多量で貧血がひどいだろうから、数値を確認しつつ、鉄分を点滴で入れることと、その点滴を入れ終わり、病院内を歩いてみて、ふらつかないようならお昼には退院できると言われました。

1L以上出血しているようなのに、翌日のお昼には退院って・・・!?

日本ならもう数日は入院させられるんじゃないの??とカナダ流のスパルタ医療に改めて驚きました。でも、娘ちゃんがいるので、病室で赤ちゃんが泣いて騒がしくなるのを気にするよりは家で安静にしつつ娘ちゃんのお世話をする方が気が楽だろうから、すぐに退院できてラッキーだな、なんてそのときは考えてました。

 

ま、私の考えは甘かったんですけどね!

(次回は退院後のことを書きたいと思います)

もしよかったら、ぽちっとお願いします

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

  • URLをコピーしました!
目次